エジェクタピンとコアピンの豆知識

エジェクタピンとコアピンの豆知識

全長1500mmの長尺ピン

今回は1500mmエジェクタピンについてお話します。

近年、自動車の車体部品をアルミニウム合金で一体成型する「ギガキャスト」の導入が日本にも波及してきました。「ギガキャスト」は、型締め力が6000tfを超える大きなダイカストマシンを使い、アルミニウム製の大型部品を成形する技術です。金型の大型化に伴い、エジェクタピンの径や長さの拡大も想定されます。金型の大型化に対応するため、当社では1500mmエジェクタピンの製作を実現しました。(※上φ8×1500L、下φ12×1500L)

なぜ、当社では1500mmエジェクタピンの製作が可能なのかについてご説明します。

エジェクタピン専用窒化処理炉

エジェクタピン専用の窒化処理炉を備えています。長尺エジェクタピンを投入する際は、独自の手法で材料をセットしています。全体へ窒素原子を拡散浸透させ長尺エジェクタピンへの窒化処理を可能にしています。

 

>>なぜ、秦精工のエジェクタピンには、ガス窒化処理が施されているのか?

頭部成形工程の製造範囲拡張

頭部成形工程では、長尺専用の治工具を製作し、製造範囲を拡張しました。当社では様々な設備を保有しており、エジェクタピンの生産のみならず、エジェクタピンの追加工、産業機械部品、医療・航空機関係部品、治具等を製造しています。社内設計から治具製作まで社内一貫生産できることも当社の強みです。

歪み取り工程

長尺になるほど、外力や重力の影響・温度変化・製造時の不均一性などにより歪みが大きくなりがちです。素材の曲がり、熱処理による歪み、加工時の振れなどで発生したエジェクタピンの歪みを、歪み取り工程で矯正します。熟練の技能者が歪みを全数確認し、丁寧に矯正しています。

仕上げ工程

自社開発の仕上げ設備により長尺エジェクタピンの最終仕上げを実現しています。仕上げ工程は難易度が高く、対応したストロークと安定した加工精度が求められます。当社では、これらの課題を克服するために、独自の技術とノウハウを駆使して開発した専用設備を導入しています。さらに熟練の技能者が生産することで長尺エジェクタピンの高精度加工と効率的な生産を維持しています。


秦精工は、常にお客様のニーズに応えるべく、技術革新に努めています。今回の1500mmエジェクタピンはその一環であり、お客様にさらに高品質な製品をお届けするための重要な取り組みです。

当社では、お客様のご要望に合わせ、カタログ外の特注オーダーにも対応しています。ご相談を承りますので、お気軽にお問い合わせください。

 


page top