エジェクタピンとコアピンの豆知識

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細物加工におけるセンタレス研磨の重要性

小径ピン・シャフトといった細物部品の最終仕上げ工程として欠かせないのが、センタレス研磨です。当記事では、細物加工におけるセンタレス研磨の重要性と、現場で頻出する「ワークの左右バランス」に起因する課題、そしてその解決策について詳しくご紹介します。

センタレス研磨とは?

センタレス研磨とは、その名の通りワークの両端をセンター(芯)で支持せずに、丸物の外径を研磨する加工方法です。砥石車・調整車・ブレード(受け板)の3点でワークを支えながら研磨を行うのが特徴で、芯出し工程が不要なため、細物・小径品の量産仕上げに非常に適しています。

細物加工の現場では、旋盤加工で形状を作り込んだ後、最終仕上げ工程としてこのセンタレス研磨を行うことで、真円度や表面粗さといった高精度な要求にも対応することが可能となります。

細物加工においてセンタレス研磨が重要な理由

細物加工で要求される精度は、寸法精度±1μm、真円度2μm、同軸度0.01mmといったミクロンオーダーに及ぶことが珍しくありません。こうした高精度を、剛性の低い細物に対して旋盤加工のみで安定的に実現することは、非常に困難です。

そこで活躍するのがセンタレス研磨です。3点支持によりワークが常に安定した状態で回転しながら研磨されるため、旋盤加工では到達しきれない真円度や面粗度を高い水準で引き出すことができます。
細物加工において、センタレス研磨はまさに「最終精度を決める仕上げ工程」と言えます。

センタレス研磨における課題:ワークの左右バランス

非常に有効なセンタレス研磨ですが、実は現場ではワークによって「そもそも加工できない」という課題が発生することがあります。その最大の要因となるのが、ワーク左右のバランスです。センタレス研磨は、ブレードの上にワークを載せた状態で加工を行います。そのため、ワークの左右でバランスが取れていない形状の場合、ブレードの上にワークがうまく載らず、加工そのものが成立しないというトラブルが発生します。

具体的には、片側に大径の段付きやフランジがあるワーク、軸方向で径や肉厚が大きく変化するワーク、片側が中空・片側が中実といった非対称構造を持つワークなどが該当します。こうした形状では、重心がブレード中央からずれてしまい、ワークが傾いたり、暴れたりして、安定した研磨ができなくなってしまうのです。

ブレード上で姿勢が安定しないということは、ワークが砥石車と調整車に対して正しい姿勢を保てないということでもあり、真円度の悪化や寸法ばらつき、表面性状の不良に直結します。細物であればあるほど、わずかな挙動の乱れが結果に大きく影響するため、このバランス課題は細物センタレス研磨における大きな壁となります。

解決のカギは「治具でバランスを取る」

このバランス課題に対する解決策が、専用治具によるバランス取りです。ワーク本体の形状はお客様の図面で決まっているものであり、加工側で変えることはできません。だからこそ、ワークがブレードの上で水平かつ安定した姿勢を保てるよう、ワーク形状に合わせて治具を設計・製作することが重要となります。

治具を介在させてバランスを整えることで、これまで「形状的にセンタレス研磨ができない」と判断されていたワークが、安定した姿勢で加工できるようになります。治具設計は単なる補助具づくりではなく、ワークの重心・回転挙動を読み解いた上での加工設計そのものであり、ここにセンタレス研磨を扱う技術者のノウハウが集約されると言っても過言ではありません。

細物のセンタレス研磨は秦精工にお任せください

秦精工では、自動車・医療・産機・エネルギー業界の小径ピン・シャフト等のミクロンオーダーの細物加工を承っております。旋盤加工から仕上げのセンタレス研磨までを社内で一貫対応しており、左右バランスが取りづらい複雑形状のワークについても、治具設計から含めてトータルでご対応します。

「形状的にセンタレス研磨ができないと断られた」「バランスが悪い形状で、安定して仕上げてくれる加工先が見つからない」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度秦精工までご相談ください。柔軟な社内体制により、お客様のお困りごとを解決します。

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