エジェクタピンとコアピンの豆知識
真円度:2μmの細物加工を実現するためのポイント
秦精工では、小径ピン・シャフト等へのミクロンオーダーの細物加工を承っています。例えば、材質が鉄の場合、MAX真円度2μmを達成することが可能です。そこで、当記事ではそんな当社が考える、真円度:2μmの細物旋盤加工を実現するためのポイントをご紹介したいと思います。
細物加工とは?
細物加工とは、細長い素材を、旋盤をはじめとした加工機を用いて削り、指定された形状や寸法に仕上げる加工方法のことです。真円度2μmのような高い精度が求められる場合、素材の特性や加工環境に細心の注意を払う必要があり、高度な加工ノウハウと技術が求められます。
真円度:2μmの細物旋盤加工を実現するためのポイント
では、具体的に高精度の真円度2μmを実現するためには、どのようなポイントを押さえておく必要があるのでしょうか。下記にて、そのポイントを詳しく解説します。
ポイント①:センタレス研磨機を使用する
真円度2μmを実現するためには、センタレス研磨機を活用することが重要です。旋盤にて荒加工を行った後、センタレス研磨機を用いることにより、回転させながら均一な力で研磨、素材を削ることが可能です。
さらに、センタレス研磨機を使用することで、素材に余分な応力がかからず、加工中の変形を最小限に抑えることができます。このことが、安定した真円度の実現に大きく寄与します。
ポイント②:適正な芯高に合わせる
適正な芯高に調整することも、真円度を保つための重要なポイントです。芯高とは、加工する素材の中心位置を指し、この位置が適切でないと加工精度が大きく損なわれます。芯高がずれていると、素材に偏った力がかかり、真円度の誤差が発生する原因となります。
したがって、加工前に必ず芯高を正確に合わせ、素材の中心を常に一定の位置に保つことが大切です。これにより、旋盤加工時に素材が安定し、精度の高い加工が可能となります。
ポイント③:バランスが崩れないような段取りをする
センタレス研磨機での加工時には、素材の供給方法にも注意を払う必要があります。材料の供給が不安定だと、バランスが崩れ、真円度の精度が低下する恐れがあります。そのため、段取りをする際には、素材をスムーズに供給できるような工夫を行うことが重要です。
安定した材料供給を実現するためには、供給側の垂直方法、水平方向に位置を合わせ、機械の振動や外部からの力を最小限に抑え、常に一定の速度で素材を送り出す工夫が必要です。これにより、加工中にバランスが崩れるリスクを低減し、高精度な真円度を確保できます。
まとめ
いかがでしょうか。今回は、真円度:2μmの細物旋盤加工を実現するためのポイントをご紹介しました。秦精工では、自動車・医療・産機・エネルギー業界の小径ピン・シャフト等の加工を行なってまいりました。中でも特に、単品・試作・小ロットの数量を得意としています。ピン・シャフト等の製作は量産品でないと対応してくれないケースも多々あり、「小ロットなので、どこに依頼していいか分からない…」とお困りの方も多いのではないでしょうか。そんな時こそ、是非当社にご相談ください。柔軟な社内体制により、お客様のお困りごとを解決します。