エジェクタピンとコアピンの豆知識

エジェクタピンとコアピンの豆知識

段付きピンエジェクタピンについて

段付きピンエジェクタピンとは

軸径が段形状になったエジェクタピンは段付きエジェクタピン(段付き押出しピン)と呼ばれています。段付きエジェクタピンは一般的に軸が2段になっており、当社ではツバ側端面から段までの距離をN寸法として表示しています。

段付きピンエジェクタピンが必要な理由

エジェクタピンの配置スペースが狭い部分や製品が薄肉の場合など、軸径が大きいエジェクタピンや、全長が短いエジェクタピンを使用できない場合があります。しかし、適切なエジェクタピンを使用しなければ、製品が変形や破断する恐れがあります。また、製品のみならずエジェクタピンにも悪影響を与えます。ダイカスト製法では金型から製品を押し出すための離型力が必要で、この力はエジェクタピンに作用します。エジェクタピンの先端に強い圧縮応力が加わると、ピンが座屈する可能性があります。座屈に関しては様々な計算式が提唱されています。そのひとつがオイラーの式です。

Fcr=4π²・E・Imin/L²

Fcrは座屈荷重(N)、Eは弾性係数(Pa)、Iminは最小断面二次モーメント(mm4)でπ・d4/64で求めます。dはエジェクタピンの軸径(mm)です。

計算により座屈荷重が求まりますが、座屈荷重が大きいほど座屈強度が大きくなるため座屈しにくくなります。例えば、Φ3で長さが200mmのエジェクタピンの座屈荷重は約0.8kNとなりますが、500mmでは約0.1kNに低下します。長さが200mmでも軸径がΦ6の場合は、座屈荷重が約12.8kNとなります。

エジェクタピンを座屈しにくくするためには以下の手法が有効です。

  1. エジェクタピンの軸径を大きくする
  2. エジェクタピンの全長を短くする
  3. エジェクタピンの本数を増やし、総断面積を大きくする

しかし、金型の制約により軸径を大きくすることができない、全長を短くすることができない、本数を増やせない場合があります。その際は段付きエジェクタピンへ変更することで、エジェクタピンの全長(L)と製品取出し部のエジェクタピン軸径(d1)を変更することなくエジェクタピンの強度を向上させることができます。段付きエジェクタピンの製品取出し部の軸長(L-N)を短くし、2段目の軸径(d)を大きくすることで座屈荷重を高めます。



当社では、段付きエジェクタピンのカスタムオーダーに対応しています。専用設備で加工することで、段付きエジェクタピンを短納期で製作することができます。また、材質はDACを使用し、独自のノウハウと徹底した品質管理により耐久性の高い段付きエジェクタピンを生産しています。段付きエジェクタピンでお困りの際は是非お声がけください。


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